トレード日誌

デイトレの引き出し集


本記事では、実際のトレード現場で有効だった「具体的なアイデア」を整理し、再現性を高めるための考え方をまとめました。

どの手法も一時的な流行ではなく、「板」「チャート」「参加者心理」という普遍的な原理をベースにしています。

基礎概念:すべての手法に共通する考え方

どのトレードアイデアにも通じる“土台”となる原則です。
これらを意識しておくだけで、勝率・リスクリワードともに改善が見込めます。

  1. 厚い板は基本的に信用する
     マーケットメイクではなく自然発生的な厚板であれば、心理的な支えとして機能することが多い。

  2. ファーストリアクションを重視
     1回目の反応がもっとも信頼度が高く、2回目以降は勢いが鈍る傾向。

  3. 5MA・25MAを意識する
     5日線・25日線の近辺、または上側で上向きのときにトレードする。大きく乖離しているときもボラティリティ狙いのチャンス。

  4. 悪材料での逆張りは慎重に
     悪決算や悪材料で下げている銘柄は、ストップ安を想定したうえで参加可否を判断する。

  5. 高位からの急落はリバウンド余地が大きい
     下げ幅が大きいほど、反発も比例して大きくなりやすい。

連動銘柄のトレード

セクターやテーマで連動する銘柄群を活用する手法です。

  • まず「けん引役(主導銘柄)」を特定し、それに連動しやすい銘柄を同時監視。

  • 連動銘柄がやや遅れて反応するタイムラグを狙う。

  • 過熱していない銘柄を選ぶことで、下値不安を軽減。

  • 出遅れ・手垢の少ない銘柄は特にチャンス。

材料によるオーバーキルでスキャルピング

好材料後の「行き過ぎた下落」を狙う戦略。

  • 好材料で急騰した直後、起点より下まで急落した場合は売買が交錯しやすく、短期スキャルの好機。

  • 下値目安は5日線や日足チャート、地合いを併用して判断。

  • もともとレンジや底値圏にあった銘柄の方が下値不安が少なく、強気に出やすい。

ギャップアップスタート後の押し目スキャルピング

  • 材料でギャップアップした銘柄が、前日終値や5日線付近まで押してきた局面が狙い目。

  • 始値付近がサポートになりやすく、ファーストリアクションを狙って短期勝負。

  • ボラティリティが高い局面では、細かく利確を重ねるほうが効率的。

過熱銘柄のナイアガラ拾い

  • 日足で過熱している銘柄が、悪材料なしで特売りされているときに注目。

  • ストップ安まで板が厚いこと、一気に下げていることが条件。

  • リバウンド一発狙いで、ストップ安到達時は即撤退。

  • 仕手・煽り系銘柄はリスクが高いため回避。

5分足ブルフラッグブレイクのスキャルピング

  • 5分足でブルフラッグ形成 → 明確な上抜けを確認。

  • 起点をサポートと見て押し目を拾う。

  • 日足でもサポートから大きく乖離していないことを確認する。

指数下げに連動した過剰下落銘柄のリバウンド狙い

  • 指数と同調して下げたものの、それ以上に過剰反応している銘柄を探す。

  • 5日線・乖離率・キリ番・日足サポートなど複数根拠が重なる位置が理想。

  • 個別の悪材料がないことを確認。

  • ストップ安が近いときはUNDER数量を必ずチェック。

下げトレンド銘柄での逆張りスキャルピング

  • 個別に悪材料がなく、通常の相場環境であることを前提にする。

  • 平常時の値幅を把握し、それを大きく超える下落が発生したタイミングで拾い始める。

  • サポート割れ狙いではなく、割れた後の急落で一発リバウンドを狙う

ギャップダウン寄り気配で急落したPTSを拾う

夜間PTSでの異常値動きを利用するテクニックです。

  • 夜間PTSが高水準で推移していることが前提。

  • 東証寄り気配が大きくギャップダウンし、PTSが前日終値を下回ってパニック売りされていれば買い向かう。

  • 窓埋めや日足サポートに接近していればより有利。

  • エグジット目安は東証寄りまたはPTSレンジ付近。

  • 悪材料による下げではないことを確認。

  • 前日ストップ高銘柄のPTSは毎朝確認しておくと好機を逃しにくい。

実務メモ:

  • 9:00前のPTS買いは現物のみ。寄らなければ9:00以降に信用で買える。

  • 信用で寄りを買う場合は「寄付」執行条件を設定。

やることがないときのスキャルピング

  • 出来高は少なくてもボラティリティがある銘柄を対象に。

  • 小銭拾いに徹し、追いかけすぎない。

  • 他にチャンス銘柄が出ればすぐ撤退。

  • サポート割れなど動きが出た瞬間に集中して入る。

  • 指値は「厚い板の上」かつ「売れやすい位置」に置く。

  • 板が割れた場合の下方向ボラも取る意識で臨む。

超低位株の飛び込みスキャルピング

  • 超低位株が急落してスプレッドが開いた瞬間が狙い目。

  • 悪材料がなく、日足でサポートや5日線との乖離があることを確認。

  • 値幅は小さいが、リバウンドスピードが速く瞬間勝負向き。

決算失望の急落拾い

  • PTSでの反応を重視。ストップ安付近の滞在時間が短い銘柄はリバウンド余地がある。

  • 日足でサポートを確認。

  • フル板でストップ安近辺の板が厚い場合、貼りつきリスクは低い。

  • ファーストリアクションをスキャルで取る。

  • ストップ安到達を想定し、勢いが強まったらすぐ撤退。

まとめ:条件を重ねて再現性を高める

ここで紹介したアイデアは単体でも機能しますが、「複数の根拠を組み合わせる」ことが再現性向上の鍵です。

たとえば「指数下げ+日足サポート+5日線乖離」のように条件を3つ以上重ねると、ヒット率が飛躍的に上がります。

重要なのは、どのアイデアも“偶然のリバウンド”ではなく、**「参加者心理の裏をかく位置で仕掛ける」**という共通点を持つこと。環境が変わっても原理は変わりません。自分の得意パターンを見つけ、淡々と再現できる状態を目指します。

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